素材に対する想い

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井上材木店 社長にお話をお伺いしました

木の専門家として、長い時間、木と向き合ってきました

 

創業が大正元年ということで、まもなく100年を迎えるのですが、社長は何代目にあたるのですか?

私で3代目になります。

この仕事を22歳で始め、38年になります。


林業もされている工務店というのは、新潟県内でもあまり耳にしませんが・・・。

井上材木店 社長 井上正一そうですね。昔は新潟県内にも沢山いたのですが、今は少なくなりましたね。

井上材木店は、林業が出発点です。
近隣の山に入り、間伐などで木を育て、伐採する。伐採した木を自社に運び、加工し、納品する、そういう業務形態でした。

それから後に、その材木で家を建てる、建築業務を手がけることになりました。

私の代になり、鉄骨や鉄筋造りの建設業、土木業なども始め、時代とともに移り変わってきています。

木を育てるところから建築材として家に使うまで、長い時間、木と向き合ってきました。

本当に木の専門家として仕事をしてきましたので、それを生かした家作りを進めています。

また、山から切り出した木はすべて住宅向けに使えるとは限りません。
近隣の工場などから梱包材などのご要望もあり、そちらで使えるようにしたり、柱を切り出した残りの部分をパレット材などで使用したりなど、切り出した木を残すところなく利用するよう心がけています。


家業を継ぐ、という強い意志とともに、林業や住宅建築に惹かれたと思うのですが、その魅力とはどんなところだったのでしょうか?

物を作るというところだと思います。

同じ住宅というのは無いですから、お客様個々の意思、考え方、現在の家族構成や未来の姿を思い描き、それを住宅に表す、設計するということを長年続けてまいりました。

 

材木の地産地消を生かし、お客様が満足する家作りを目指す

 

井上材木店が目指す「家づくり」とは、どのようなものですか?

井上材木店 社長 井上正一井上材木店の特徴としては、材木の地産地消です。

地材(雪深い新潟県近隣の森林で採れる木材)は、強度的にも丈夫ですし、営林署や個人の方の山などから、自社で木を切り出して、自社で加工して、家を作る、というスタイルが基本となっています。

ハウスメーカーと違って、一棟一棟が注文住宅ですから、難しいのですが、完成してお客様が満足されるところを拝見できた時が、この仕事のやりがいを感じ、至福の喜びを感じます。

そして、お客様が満足されるためには、お客様とそのご家族の考え方を、極力、表していくことが重要です。
家族構成や、お客様の考え方や、予算面など、建物の中に表していくことが大切なこと。
いきなり図面を作る訳ではありません。
まず、お客様のご要望やお話をお伺いする部分を一番大切にしています。

ですから、打ち合わせから図面を作成する工程では、建築工期(3か月〜4か月)と同じくらい、時間を費やすこともあります。

現在の家族構成や近い将来の変化、洋風な部屋がほしい、畳の和室がほしい、そういうご希望を念頭に、図面を作成していきます。

お客様の考えを実現することはとても大切なのですが、それだけでも良くありません。お客様が知らない部分もありますから、私たちからのご提案もしっかりとさせていただきます。

お客様が納得され採用していただくことも多くあります。このバランスが難しく、時間を必要とする訳ですが、私たちはこの時間を最も大切にしています。


「家づくり」を考えている方のほとんどは、初めてのことを体験され、不安であると思うのですが・・・。

テレビや冷蔵庫など10万円のもの、20万円のものと、実際に比較することができますね。建売住宅も出来上がったものを評価するのですから、割と評価しやすいと思います。

それに対し、注文住宅の場合は、形が無いところから出発しますので、見えないだけに不安な要素があるのだと思います。

ですから、こういう考え方もありますよ、とか、お客様の場合はこの方が機能がいいのではないか、というよう事を一つ一つ確認しながら打ち合わせを進めていきます。

私たちは、図面を決定するまでのプロセスを大切にしています。

 

選ばれる側として、当り前のことを丁寧に行い、一所懸命を基本に

 

柱の継ぎ手など手作業で行われているようですが・・・。

継ぎ手の刻み工程基本的には、自社の工場内で、職人が刻み工程を手作業で行っています。加工済みの材料を建築現場へ運び、組み立てるという流れになります。

また、最近では、コスト面を重視される方もありまして、そういう場合にはプレカットを外注で利用することもあります。

この工程も、お客様がどのように考えられるかによりますね。

職人が手作業で行う工程は、私たちの注文住宅(木造軸組工法)では根強い人気があります。


 

家を建てる時、どの業者にお願いするか、という選択が一番難しいと思いますが、そういう方へアピールするポイントは何でしょうか?

井上材木店 社長 井上正一自由設計であること、地材(杉・檜)を使うところ。

私たちはお客様に選ばれる側です。
これはどうですか、このようなものもありますと、お伝えして、それで、来てくださる方もおりますし、来られない方もいらっしゃいます。

私たちはお待ちするしかない訳です。

そして、私たちのところへ来てくださる方の満足のために、一生懸命に設計させていただきます。

是非、気軽に遊びに来てください。


 

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